健康によいビタミンの本

ハート出版の健康書籍ふるさと文庫の中から、ビタミンに関するものを集めました。

血管硬化や血小板の凝集を防ぐ

動脈硬化を予防する
トコトリエノールには強力な抗酸化作用があるため、先に述べたようなストレス性の病気には大きな効果を発揮します。
たとえば、その代表ともいえる動脈硬化に対しても、十分な予防効果が期待できるのです。
そもそも動脈硬化とは、血液中の成分(コレステロールや血小板など)が動脈の壁に蓄積したりして、動脈が硬くなったり、血管腔が細くなったりした状態のことをいいます。
これが進むと、血行が悪くなって慢性疾患を招くほか、血管が詰まって、心筋梗塞脳卒中のような恐ろしい病気を誘発することにもなります。

動脈壁に蓄積されるコレステロール
通常、動脈硬化は年齢を重ねるごとに徐々に進行しますが、過度なストレスがかかると急速に進んでしまいます。ストレスが体内に活性酸素を大量に発生させ、血液中のコレステロール(LDLコレステロール)が次々と酸化されて動脈壁に溜っていくからです。
また、一方で、ストレスがかかると、血液中のコレステロールの量も増えていきます。体に蓄えられていたコレステロールが、ストレスと闘うエネルギー源として血液中に放出されるためです。
ところが、血液中に動員されたコレステロールは、そのまま消費されずに血液中に残ることも多く、そのため活性酸素に攻撃される頻度が増して、動脈壁に溜りやすくなるのです。
さらに、活性酸素が動脈壁を直撃すれば、動脈壁が傷ついてもろくなったり、その傷口には血小板が凝集して動脈を硬く細くしていくことになります。
こうした繰り返しが心臓や脳の大事な血管を硬化させたり、血栓を詰まらせたりして、突然死や過労死を誘発するのです。

トコトリエノール特有の作用
トコトリエノールは、このような動脈硬化の危険因子をことごとく抑える方向に働きます。
すなわち、強力な抗酸化作用で、コレステロールの酸化や動脈壁の障害を防ぐと同時に、過度の血小板の凝集を抑えたり、血液中のコレステロールの上昇を抑える働きをするのです。
ちなみに、血小板の凝集抑制やコレステロール低下作用は、従来のビタミンEにはない、トコトリエノール特有の作用です。
しかも、コレステロール低下作用に関しては、動脈壁に蓄積しやすい悪玉のLDLコレステロールのみを選択的に減らし、その悪玉の排除に働く善玉のHDLコレステロールには、トコトリエノールは何ら影響のないことがわかっています。

動脈硬化の予防だけでなく改善も
また、トコトリエノールの効果は、動脈硬化の進行を抑えるだけにとどまりません。米国ケネスLジョーダン研究グループの Tomeo らの研究においては、トコトリエノールの投与で、動脈硬化が改善する例も報告されています。
25名の血管狭窄をともなう動脈硬化症の患者さんに、18カ月以上にわたってトコトリエノールの高濃縮物を与えたところ、7人に明らかな動脈硬化の改善が認められたということです。



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