健康によいビタミンの本

ハート出版の健康書籍ふるさと文庫の中から、ビタミンに関するものを集めました。

糖代謝に関わるα―リポ酸

ミトコンドリア中に存在
「チオクト酸」とも呼ばれるα―リポ酸( ―lipoic acid)は、私たちの体を構成する各細胞内のミトコンドリアという小器官の中に存在する物質です。
 細胞内では、糖質、脂質、タンパク質などの栄養素を利用して「解糖系」「TCA回路(クエン酸回路)」「電子伝達系」という三段階の反応過程において、ATP(アデノシン三リン酸)という物質が生成されます。中でも電子伝達系では大量につくられます。このATPがADP(アデノシン二リン酸)とリン酸一分子に分解するときに発生するエネルギーこそが、私たちの生命活動を支えています。
 ミトコンドリアは細胞内に五〇~二五〇〇ほど存在し、その内部でTCA回路および電子伝達系の化学反応が行なわれています。生命活動に必要なエネルギーのほとんどが、このミトコンドリアで産生されます。


補酵素としてATPの生成に関与
 α―リポ酸は、こうしたミトコンドリア内の一連のエネルギー産生の過程で大変重要な働きをしています。
 解糖系の段階で糖質、脂質、タンパク質のそれぞれからつくられたピルビン酸からTCA回路で利用されるアセチルCoA生成を促進する作用やTCA回路内での補酵素としての働きがあり、ATPの生成には必要不可欠な物質なのです。
糖質、脂質、タンパク質のうち、最もエネルギーになりやすいのは糖質で、この糖質の代謝(体内で化学物質が合成されたり、分解されたりする過程のこと)に、α―リポ酸は深く関わっているのです。


補給にはサプリメントが最適
 α―リポ酸は体内で合成されています。しかし、加齢に伴いその合成能は低下するため、不足分は体外から補給しなければならなくなります。
 その場合、食物から補給するのが基本ですが、α―リポ酸を含むレバーやホウレンソウ、ニンジン、トマト、ブロッコリーなどの野菜類にしても、その含有量は微量にすぎません。したがって、α―リポ酸を効率的に補給するには、サプリメントの利用が最適といえるでしょう。

 

 

糖代謝を促進するR体α-リポ酸の包接化で効果アップ
「抗糖化・糖尿病対策に包接R-α-リポ酸」のさらに詳しいページを見る