α‐カロチンの発ガン抑制効果
β‐カロチンを凌ぐ発ガン抑制作用
α‐カロチンはこれまであまり注目されてきませんでしたが、マウスによる実験では、β‐カロチンをはるかに凌ぐ発ガン抑制作用のあることがわかりました。
肺の発ガン物質を与えたマウスにα‐カロチンとβ‐カロチンを投与したところ、 頁の表のように、β‐カロチンの阻害率ゼロに対して、α‐カロチンの阻害率は六八%もの高数値を示しました。
また、皮膚ガンに関しても、マウスを使って実験を行ないました。この実験でもα‐カロチンにはβ‐カロチンよりも、はるかに強いガン抑制効果のあることが判明しました。
α‐カロチンはβ‐カロチンの半分しかビタミンAに変化しませんが、ガンに関しては強い抑制作用を示すことがわかり、さらに肝臓ガンについても実験を行なうことにしました。
マウスに投与するのは、α‐カロチン、β‐カロチン、それにパーム油カロチン(α‐カロチン三〇%、β‐カロチン六〇%、その他のカロチノイド一〇%からなるカロチノイドの混合物)です。
その結果は、ここでもα‐カロチンはβ‐カロチンよりも高い阻害率を示しましたが、注目しなければならないのはパーム油カロチンの強力な肝発ガン抑制作用です。
パーム油カロチンには、α‐カロチン、β‐カロチン以外のカロチノイドが含まれていますが、詳しく調べてみると、リコピンが四%含まれていることがわかったのです。そこで、リコピンについても実験を行なうことにしました。
※表省略