健康によいビタミンの本

ハート出版の健康書籍ふるさと文庫の中から、ビタミンに関するものを集めました。

安定性が向上する

熱安定性の向上
T3には機能性に富むその一方で、安定性の低さという問題も存在します。そこで、T3高含有オイル〈規格値総TP・T3量82.6%、総T3量41.4%〉の各CD包接体を作製し、幾つかの安定性評価試験を行なってみました。
まず、γCD包接体〈白色粉末、T3高含有オイル20%〉と、MCC(結晶セルロース)混合体〈茶色粉末、T3高含有オイル20%〉の熱安定性を比較しました。
双方を開放系で140℃に加熱し、主成分のα―TPとγ―T3の含有量をHPLC高速液体クロマトグラフィー)で測定してその残存率を算出したところ、γCD包接体においては熱分解が抑えられることが判明し、特に、この効果はγ―T3に対してより顕著でした。

T3高含有オイル粉末の加速試験(140℃)によるα-TPとγ-T3の安定性評価

高い安定性のγCD包接体
それぞれT3高含有オイルを30%含むα、β、γ三種のCD包接体間でも、先の加速試験とほぼ同様の方法で熱安定性を比較しました。
その結果、αCD包接体はMCC混合体と同様、熱分解抑制効果はほとんど見られず、一方βとγCD包接体ではγ―T3への安定化効果が顕著であり、とりわけγCD包接体がすぐれた安定性を示しました。

オイル配合量による安定性の比較
さらには、T3高含有オイルの配合量を増やし、同様の方法で、γCD包接体とMCC混合体の熱安定性の比較も行ないました。
この試験において、T3高含有オイルの配合量が低いほど熱に対して安定し、その配合量が35%以下で、γCD包接体はMCC混合体より高い残存率を示すことが分かりました。
また包接化の際に80℃で20分以上の加熱処理をすることで、配合量を60%まで増加しても、均一な粉末化が可能なことなどが確かめられました。

長期安定性でも優れた評価
γCD包接体(T3高含有オイル32.5%)の長期安定性の評価でも、40℃下および冷蔵保存下で2ヶ月経過後も、α―TP、γ―T3ともにほとんど減少が見られないという結果が出ています。

α-TPとγ-T3の含有量のクロマトグラム(HPLC)

真のスーパービタミンEの機能性アップで高まる効果
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