健康によいビタミンの本

ハート出版の健康書籍ふるさと文庫の中から、ビタミンに関するものを集めました。

抗酸化活性が強まる

NOの産生をより抑制
CD包接化による安定性や吸収性の向上は、T3の抗酸化作用を強化するという、静岡県立大学などのグループが行なった研究もあります。
この研究では、まずγ―T3を主成分とするビタミンEサンプル(γ―T365%)を用い、マウスマクロファージ様細胞RAW264.7細胞への、24時間にわたるLPS(リポ多糖)とIFNγ(インターフェロンガンマ)の曝露によるNO(一酸化窒素、フリーラジカルの一種)の産生に対し、γ―T3およびγ―T3―CD包接体(γCD)がどのような効果を示すかについて調べました。
結果は、γ―T3とγ―T3―CD包接体のいずれも、LPS、IFNγと同時投与すると、NOの産生を濃度依存的に抑制するというものでした。
しかし、IC50(50%阻害濃度、低いほど阻害剤として高活性)は、γ―T3投与群で82.9±7.0mM、γ―T3―CD包接体投与群で63.9±1.2mMであることから、CD包接化による有意なNO消去活性促進効果、つまり抗酸化作用の強化が認められました。

マウスの生存率が増加
次いで、マウスを用い、致死的LPS刺激に対するγ―T3およびγ―T3―CD包接体の効果も検証されています。
ビタミンE欠乏食を4週間与えた9週齢のC57BL/6マウスに、γ―T3およびγ―T3―CD包接体(ビタミンE100mg/kg体重)を1日おきに3回経口投与し、LPS(60mg/kg体重)を腹腔内投与しました。
そして、その後72時間の生存率を観察したところ、コントロール群に対し、γ―T3およびγ―T3―CD包接体投与群では有意な差は認められませんでした(ログランク検定法)。
しかし、γ―T3―CD包接体は、γ―T3に比べLPSが誘導する致死的刺激に対し最終(72時間後)生存率を増加させる(γ―T320%、γ―T3―CD包接体35.7%)という効果を示しました。

真のスーパービタミンEの機能性アップで高まる効果
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