健康によいビタミンの本

ハート出版の健康書籍ふるさと文庫の中から、ビタミンに関するものを集めました。

そのほかこんな症状にもぜひ

動脈硬化――LDLの酸化抑制
人は血管とともに老いる、といわれるように、動脈硬化が進むとさまざまな病気が発生しやすくなります。
最終的には心筋梗塞脳卒中で死亡する危険性も高まることから、寿命にも影響してきます。
この動脈硬化を進める最大の元凶が、活性酸素です。活性酸素が体内に多量に発生すると、俗に悪玉コレステロールと呼ばれているLDLコレステロールを酸化し、血管の壁を障害してしまうのです。
コエンザイムQ10は、こうしたLDLコレステロールの酸化を防ぐうえで有効です。
また、コエンザイムQ10には、余分なLDLコレステロールを減らす働きもあるといわれています。

歯周病――炎症・出血の改善に
歯周病の患者さんに、毎日コエンザイムQ10をとってもらった研究データがあります。大阪大学の研究ですが、8週間後、患者さんの歯茎の炎症や不快感が明らかに改善したと報告されています。
このほか、歯茎に直接コエンザイムQ10を塗布した研究では、歯茎からの出血が止まったり、歯と歯茎の隙き間が埋まる例がみられたそうです。
そうしたことから、海外では、コエンザイムQ10を添加した歯磨き粉も売り出されています。

男性の生殖能――精子を活性化
生殖能が不全の22名の男性にコエンザイムQ10を毎日とってもらった結果、不能精子率が劇的に改善されたという報告があります。つまり、精子が元気になったということです。
イタリアで行なわれた研究では、コエンザイムQ10は、精子の遺伝子(DNA)を活性酸素から守ることが明らかにされています。

風邪――免疫力を活性化
カゼは万病の元といわれます。確かにカゼをひきやすいということは、からだの免疫力が弱っている証拠で、あらゆる感染症にかかりやすい状態にあります。
免疫力の活性化に役立つコエンザイムQ10は、カゼをはじめとするさまざまな感染症の予防に有効です。

アルツハイマー病――臨床で成果
アルツハイマー病は、最近、日本で増えている痴呆症です。
むかしから日本で知られる脳卒中の後遺症として起こる脳血管型の痴呆と違って、原因不明で脳全体が徐々に萎縮していく恐ろしい病気です。
原因が明らかでないため、治療法もまったく確立されていないのが現状ですが、コエンザイムQ10を用いた大変興味深い研究データが、兵庫県立尼崎病院の今川正樹氏によって報告されています。
それによると、アルツハイマー病の患者さんに、コエンザイムQ10を鉄、ビタミンBとともに投与したところ、顕著に改善された例があったといいます。
たとえば今日の日付もわからず、会話が成り立たない状態だった58歳と48歳のアルハイマー病の姉妹が、姉は症状の進行が止まり、妹のほうはバイクで買物に出掛けられるほど回復したというのです。
この報告は、イギリスの権威ある医学雑誌『ランセット』でも紹介され、世界的な反響を呼びました。
コエンザイムQ10は、脳の神経細胞の活性化に役立つ可能性が考えられます。

その他――研究中の病気
神経系の退行性変性疾患、パーキンソン病、ハンティントン舞踏病(遺伝性舞踏病)、筋萎縮性側索硬化症多発性硬化症などに対する有効性も期待されていて、現在、アメリカの医科大学などで臨床研究が進められています。

心臓強化、免疫力強化、美肌づくり、ダイエットに
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