健康によいビタミンの本

ハート出版の健康書籍ふるさと文庫の中から、ビタミンに関するものを集めました。

肝臓障害にはビタミンB群と併せ取る

お酒の飲み過ぎは肝障害になりやすい
長年にわたる飲酒過多、ウイルスや薬剤など、さまざまな原因によって肝臓障害は起こります。
肝臓障害のなかでもっとも多いのが肝臓に中性脂肪が沈着する「脂肪肝」です。この病気は栄養のバランスが崩れることが一つの原因と考えられ、連日酒量の多い人や肥満、糖尿病の人などに多くみられます。

肝臓障害と過酸化脂質の関係
アルコールは、肝臓中の“アルコール脱水素酵素”と“アセトアルデヒド脱水素酵素”の働きで酢酸となり、さらに二酸化炭素と水に分解されます。
しかし、飲酒後に12時間を経過してしまうと、アルコールは酢酸を経て中性脂肪の形で肝臓に蓄積されます。
一度蓄積された中性脂肪がエネルギーとして肝臓から代謝されるには、さらに12時間以上必要。ところが、連日飲酒し続けると中性脂肪が分解しきれずに蓄積され、脂肪肝になるのです。
また、中性脂肪が蓄積される前には、肝臓の細胞膜に過酸化脂質が増加することもわかっています。さらに、アルコールの飲酒量と肝臓や血清中の過酸化脂質の関係を調べた結果、アルコールをたくさん飲む人ほどその過酸化脂質量も多いという報告があります。
これと同じことが、糖質の取り過ぎなどが原因の肥満の人もみられます。これは、砂糖やデンプン質の食物代謝とアルコールの体内代謝が同じ性質を持っているためです。

酒量を減らすことが肝臓を守る
肝臓障害を起こさないためには、お酒の量を減らすことが肝腎。“百薬の長”といわれるお酒でも、一合から二合が適量です。連日の飲酒は避け休肝日を週二日はとるようにします。
そして、過酸化脂質を作らないために日頃からビタミンEをとることも大切。また、アルコールが分解されるためにはナイアシンというビタミンB群の一種が必要ですから、ビタミンEと合わせて取るようにしましょう。

成人病の温床「過酸化脂質」を抑制する
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