健康によいビタミンの本

ハート出版の健康書籍ふるさと文庫の中から、ビタミンに関するものを集めました。

活性酸素が病気の元

体にとって毒にもなる酸素
トコトリエノールには強力な抗酸化作用があると述べましたが、では、抗酸化作用とはどのようなものなのか、この点について具体的に説明しましょう。
私たち人間はだれでも酸素なしには生きられません。体の中、とくに細胞内は非常に低い酸素濃度で保たれています。ところが、たとえば幼児を酸素濃度の高いところに置いておくと、目に網膜症が起こるなど、酸素中毒にかかってしまうことがあります。
私たちの生命の源であるはずの酸素が、逆に毒となってしまうのです。

抗酸化作用とは
私たちは体に栄養素を取り入れ、それを酸素によって燃焼させることによって、エネルギーを得ています。
しかし、細胞内で酸化反応が起こったときにできる、活発な反応性の強い酸素(活性酸素)が発生すると、不飽和脂肪酸と結びついて「過酸化脂質」という毒性の強い物質を作ります。
これが正常な細胞を傷つけたり、その働きを弱めたりすることになるのです。
こうした活性酸素から体を守るのが、トコトリエノールなどのビタミンEなのです。不飽和脂肪酸が酸化されて過酸化脂質になるのを防ぐ「抗酸化作用」を備えているからです。

細胞膜やDNAを傷つける
酸素にはさまざまな種類があり、それぞれが食物の消化や生体物質の合成といった重要な役割を担っています。
しかし、同じ酸素であっても、活性酸素の場合は、細胞膜やDNAを損傷させたり、あるいは、代謝に不可欠な酵素を傷つけたりするのです。
このため、発ガンの原因も、この活性酸素にあるのではないかと考えられています。さらには、糖尿病、ストレス性の胃潰瘍、十二指腸潰瘍、動脈硬化、脳卒中心筋梗塞、リウマチ、白内障、アトピー性皮膚炎など、あらゆるといっていいほどの病気に、活性酸素が関わっているといわれています。

活性酸素を大量に発生させる要因
こうした活性酸素を大量に発生させる要因は数え切れないほどあります。
なかでも、身近で強力な因子とされるタバコをはじめ、自動車の排気ガス、放射能や超音波、紫外線、制ガン剤、ダイオキシン、アルコール、脂肪を多く含んだ食物など、私たちの身近にたくさん存在しています。
それだけに、活性酸素からいかに身を守るか、このことについては真剣に考える必要があります。

万病のもと「活性酸素」を抑えるスーパービタミンE
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